レッスルエンジェルスクロニクル

PS2ソフト『レッスルエンジェルスサバイバー』のファンサイトです。リプレイ・SSを中心に紹介していきます。

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Author:カオス
プロレス好き(最初新日派、今はノアも)、WA好き、ファイプロ好き、競馬好き、でございます。
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No.15 メキシコ遠征《2年目7~8月》

“Mid-Japan女子プロレス”のリプレイ&SSです。
多分にカオスの脳内補完が行われた文章になりますので、お付き合いくださいませ。




 タイトルマッチの続いた伊達の膝は、悲鳴を上げていた。
 膝蹴りが得意の伊達、相手を撃破するために、何度と無く膝を叩きつけていく。
 無理をすれば試合は出来るだろう。しかし、これからのレスラー人生を考えたとき、ここで一旦休憩を取ることも必要だ。
 僕の独断で、伊達の7月シリーズの欠場を決定した。

「私…休んでて…いいのかな…」
 興行には帯同して、会場設営や売店の売り子をしてもらっているが、試合中はセコンドについているか、本部席で試合を見ているかだ。
 僕の隣に座る伊達が、辛そうな表情で僕を見る。
「どうしてだい?」
「だって…みんな…戦ってる…」
 目の前では、優香と沢崎のメインイベントが行われている。優香の素早い身のこなし、沢崎の気合の入った叫び声、伊達のいない興行を成功させようと、いつも以上の戦いをしているように見える。
 氷室はすっかり自分のものとした絞め技を駆使して、相手を翻弄し勝利を収め、永原、神威もAAC勢に全力でぶつかっていった。
「君は、戦っていないのかい?」
「…?…」
「君は、タイトルホルダーだ。Jrとタッグの2冠チャンプなんだよ。そんな君がファンの前で無様な試合を見せることは、僕が許さない。チャンピオンらしい試合をすること、これが君に課された使命であり、戦いなんだよ」
「…社長…厳しい…」
「それが、チャンピオンというものさ。今の君の膝の状態では、みっともない姿を晒すだけだ。まだ、若い。今完全に治せば、これからいくらでも戦うことが出来る。もっとも、君が二十歳を超えて、膝が治らないと判れば、残り少ない君のファイトを見てもらうために、毎日メインイベントに送り込むけどね」
「…酷いな…社長…」
 伊達は、そういいながら静かに笑った。久しぶりに伊達の笑顔が見れた。

 8月。事務所のパソコンを相手にしていた大河が声を上げる。
「やったね! 久々のメキシコだぜっ!」
「ん? どうした、大河」
「AACからメールだ。タッグチャンピオンへのメキシコでの防衛戦の要請だ。相手はデスピナ・リブレとジュリア・カーチス」
「おお、それはすごいね。で、なんでお前が行くことになってるんだ?」
「だって、そうだろ。向こうの事情は俺が一番把握してる訳だし、うまいタコスの店とかも知ってるし…」
「そうだな。それは都合がいい。じゃあ、あとで、タコスの店、どこにあるのか、僕に教えてくれ」
「なんで、お前が行くんだよぉ」
「お前なんかに、伊達と氷室の世話をさせて、酷い目に会わせる訳にはいかないからね。僕がついていくよ」
「タカシ、俺のことが信用できないのかよっ!」
「信用してるとでも思った?」
「…」
 …ということで、8月興行は大河と霧子さんを中心とした、スタッフ・コーチに任せて、僕は伊達・氷室を連れてメキシコへと旅立った。

 メキシコシティの郊外にあるAACの本拠地。1万人収容のすり鉢状の会場を見て、伊達も氷室も驚きの表情をしていた。
「…凄い…こんなところで…試合…するなんて…」
「この地に導かれたのも、運命です…」
「お前達の努力次第で、日本でも1万人以上の観客を呼べるようになる。今回はその時のための予行演習だ。思う存分、戦ってこいよ!」

 タッグタイトルマッチは、メインイベントで執り行われる。
 日本からやってきたチャンピオンには容赦なく、ブーイングが飛ぶ。こういうことは今までに無いことだろうから、娘達にとってはいい経験になっただろう。
 二人とも、若干の緊張の表情を浮かべて、赤コーナーのコールを聞く。
 ゴングが打ち鳴らされると、会場は歓声で溢れる。すり鉢の中心にあるリングは、大音響で包まれる。その中で、二人は自分達のプロレスを必死に見せようとした。
 伊達の膝も先月の休養のお蔭で、絶好調だ。ジャンピングニードロップがジュリアの胸元に炸裂! 伊達はそのまま押さえ込む。あわてて、デスピナがリングインしてカットに入る。
 氷室が出てくると、スリーパーホールドでデスピナの体力を削り取っていく。外されても、何度と無くスリーパーだ。デスピナも根負けしたのか、ダウンをする。
 伊達とタッチをすると、起き上がろうとマットに立ち膝をつくデスピナに突進する。
「聞け、不死鳥の咆哮を!!!」
 伊達のローアオブフェニックスがデスピナの側頭部にジャストヒット! 起き上がることの出来ないデスピナに、伊達が覆いかぶさると、レフェリーがゆっくりと3回、マットを叩いた。

 AACタッグ選手権試合
 【王者組】氷室紫月&○伊達遥〔Silent Destiny〕(32分46秒 ローアオブフェニックス→体固め)ジュリア・カーチス(AAC)&デスピナ・リブレ(AAC)×【挑戦者組】
 第2代王者組が1回目の防衛に成功

「社長?」
「ん、なんだ、伊達」
「また…メキシコに来たい…今度は…アメリカも…行きたい…」
「そうだな、今度はみんなで本場のプロレスマットに乗り込んできても良いかもな」
「それもいいけど…二人で…来たいな…」
「誰と?」
「…社長と…」
「誰が?」
「…わ、私が…」
「何で?」
「何で、って…」
「社長、鈍感すぎます…」
 氷室が何を言っているのか、さっぱり判らないまま、帰国の途に着いた。



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