レッスルエンジェルスクロニクル

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Author:カオス
プロレス好き(最初新日派、今はノアも)、WA好き、ファイプロ好き、競馬好き、でございます。
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No.2 四つの新星《1年目4月~5月》

“Mid-Japan女子プロレス”のリプレイ&SSです。
多分にカオスの脳内補完が行われた文章になりますので、お付き合いくださいませ。




 僕と大河、二人は2ヶ月の間全国を駆け回った。
 アマレスや空手、格闘技に限らず、運動能力に優れた娘を片っ端からピックアップして、突撃していった。
 東海地方ではちょっとは名の通った二人、格闘技が好きな女の子だったら知ってくれている娘もいたけれど、全国に行けば、だ~れも私たちのことは知らなかった。玄関先で追い返されることもしばしばだ。母親に水をぶっかけられた事も…。
 それでも、自分たちのプロレスに対する熱意と、その娘の未知なる可能性、(それと『スターにしてあげるよぉ~』というあまぁいお誘いで)4人の娘が集まってきてくれた。

 いよいよ入寮の日、僕と大河と霧子さんの3人は心待ちにして、事務所に待機していた。

 トントン

 事務所の扉をノックする音。3人が入り口に目をやると黒髪の少女が立っていた。
「今日からこちらでお世話になる氷室紫月です。よろしくおねがいします…」
 氷室は軽く一礼すると、どこか遠くを見ているような目をして、つっ立っている。
「さ、さあ、こちらにかけて」
 霧子さんが促すと、ふわふわとした足取りで椅子に腰掛けた。この子は僕が富山に行ったときにスカウトしてきた娘だ。
 座っている姿も、どこか浮世離れした風、遠く離れた空の上でも眺めているようだ。
「氷室さん、よね。どうしてプロレスをやろうって思ったの?」
「…運命…」
「!?」
 霧子さんは面食らっているようだ。そこから先の質問が思いつかない様子だ。
「社長が私に声を掛けてくれたのも、運命。この場所にいるのも、運命。私がプロレスをやることになったのも、運命…」
 氷室はそれだけ答えると、またαケンタウロスでも見ているような、そんな目で事務所の壁を見つめていた。

 ドンガチャ!

 勢い良く開いた扉、大きな音に驚いてそちらを見ると、ショートカットの小柄な女の子が、息をゼイゼイさせながら飛び込んできた。
「こんにちはわたし優香っていいますよろしくおねがいしまぁす」
 そこまで一息で言うと、床にへたり込んでしまった。
「どうしたんだい?そんなに慌ててさぁ…」
 僕が聞いてみると、優香はウルウルとした目で僕を見てきた。
「…だって、この事務所に来る途中の高架下、お昼間なのにとっても暗くて、ぜっっっったいあそこ、“なにか”がいますよぉ~!」
 …なるほどね、オカルトには弱いって訳だ。これは夏場、楽しくなりそうだ。隣で、スカウトしてきた大河が苦笑している。

 ドンドンッ!!!

 激しく扉を叩く音。扉が開くと、ショートカットの娘が立っていた。
 娘は大きく息を吸い込む。
「私、沢崎光15才。今日からこちらでプロレスやらせていただきます、よろしくお願いします!」
 事務所中に響き渡る沢崎の声。そんなに大きな声出さなくったって、聞こえるってば、小さい事務所なんだから…。
「この娘はプロレスがやりたくって仕様がなかった、っていう根っからのプロレス娘さ。中国地方で唯一俺のことを知ってた」
「それだけで、スカウトしてきたんじゃないだろうな?」
「まさか…彼女の将来の目標聞いてみたい?」
「教えてくれ」
「“史上最強”、だってさ」
 大河は嬉しそうな顔をして、僕に答えた。プロレス好き同士に解る波動、見たいな物を大河は感じ取ったんだろう。プロレスをやっていた人間として、僕にもよく理解できる。

 そして…

「あの…Mid-Japanの…事務所は…こちら…でしょうか…」
 知らない内に扉が開いていて、そこには長身の娘が顔を赤らめながら立っていた。
「私…伊達…遥…って…いいます…よろしく…お願い…します…」
 伊達はそこまで言うと、目を合わせるのが怖いのか、俯き加減に視線を落としていた。
「おいおい、大丈夫か、あの娘」
「僕の目に狂いはない、とは思っているよ」
「でも、あれじゃ、客にアピールだって出来ないじゃないか」
「あの娘は、極度の人見知りだけど、本当は自分のことを大勢の人に知ってもらいたい、認めてもらいたい、って思っている。それを表現する一つの方法としてプロレスを選んだ、ってこと」
「ま、お前の眼力が曇っていないことを願っているよ」
 大河はそういったが、目の奥は期待に溢れる目をしていた。お前もこの娘のポテンシャルを見抜いたみたいだな。

 4人の娘が椅子に並んで座っている姿を見ていると、霧子さんが僕に耳打ちをしてきた。
「…この子達、本当にプロレス出来るんですか…」
「まあ、見ててくださいよ。この娘たちは、今はまだ瓦礫に埋もれた石ころかも知れない。でも、僕が空に輝く大きな星にしてみせますよ」
「俺と、お前の、二人でな」
 知らない内に二人の会話を聞いていた大河が口を挟む。

 そうだ、この娘たちが石ころのまま終わるのか、女子プロレス界の大きな星になるのかは、僕たちの手に掛かっているんだ。
 そして、4つの新しい星は、今、小さく輝き始めたばかりだ。


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